「女性は正装でハイヒールを履かなければならないのか」。南フランスで開催中の第68回カンヌ国際映画祭で起きた“事件”をきっかけに、女性の足元をめぐる大論争が巻き起こっている。
かかとが平らな靴を履いていた女性が「レッドカーペットを歩くときはハイヒールで」というドレスコード(服装規定)を理由に上映会への入場を拒否されたと芸能メディアが報道。これに対し、映画祭に参加している女優らが激怒し、「ハイヒールを脱ごう」と呼びかけたり、平らな靴を履いてレッドカーペットを闊歩(かっぽ)したりと、杓子(しゃくし)定規で時代錯誤の対応に抗議する事態となっている。
責任者「根拠ない噂」
発端は映画情報サイト、スクリーンデイリーの19日の記事。目撃者の証言として、17日に行われた同性愛をテーマとした「キャロル」の上映会に出席しようとした50代の女性グループが、「ふさわしい靴に履き替えてくるように」と係員に言われ、入場を拒否されたと伝えた。脚が不自由で平らな靴を履いていた女性もいたという。カンヌ関係者が「この手のトラブルは何度かあった」と語り事実を認めたとも報じた。