日銀は、2%の物価上昇目標の達成時期を先送りし、黒田東彦(はるひこ)総裁の就任時の目標を事実上断念しました。
Q 物価上昇目標とは何ですか
A 商品やサービスの価格の変動を示す「消費者物価指数」が、前年より2%上昇するよう目標を設けて金融政策を運営することです。物価が下がり続けるデフレからの脱却を目指し、日銀が2013年1月に導入しました。
Q 目的は
A 物価が上がれば企業の売り上げが増え、従業員の賃金を増やすことが期待されます。企業が工場や設備を新しくし、個人がたくさん買い物をするようになれば、経済の好循環が生まれると考えました。
Q 海外でも導入されているのですか
A 米国や英国、韓国、カナダなどが導入しています。ただデフレ脱却が目的の日本とは異なり、海外では行き過ぎたインフレの抑制を目的としている例が目立ちます。日銀の物価目標の有効性について専門家の意見は分かれています。