東京電力福島第1原発の20~30キロに位置する福島県広野町で8日、東日本大震災と原発事故からの復興を支える人材を育成する県立ふたば未来学園高校が開校し、1期生の入学式が開かれた。中高一貫校のうち、高校が先行してオープン。新入生152人のうち約100人は広野町などがある双葉郡の出身で、原発事故による避難を経験している。
入学式で真新しい制服に身を包んだ新入生が入場すると、会場からは大きな拍手が湧いた。
丹野純一校長は「皆さん一人一人が、この学校の歴史と伝統を築き上げる開拓者です。それぞれの思い描く未来を実現していこう」と、生徒らを激励。新入生代表の日下雄太君が「福島の未来を支え、社会に貢献できる人材を目指す。10年後、100年後も誇れる伝統と校風を築き上げたい」と誓いの言葉を述べた。
これに先立ち開かれた開校式では、内堀雅雄福島県知事が「未来へ歩み新たな歴史をつくり上げる姿は、復興のシンボルとして大きな力になる」とあいさつ。校歌と校章も披露された。