先の第87回米アカデミー賞授賞式で主演男優賞(ジェームズ・マーシュ監督の『博士と彼女のセオリー』)を射止めたのが英人気俳優、エディ・レッドメイン(33)だ。多くのノーベル賞受賞者を輩出してきた名門、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジOBの彼が演じたのは、ケンブリッジ大大学院に学んだ車いすの天才物理学者、スティーブン・ホーキング博士(73)。作品は難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘うホーキング博士と妻の純愛を描く青春物語だけに、新婚ほやほやのレッドメインにとっては、きっと相性のいい作品だったに違いない。
受賞スピーチでは「私は今、自分の気持ちをうまく表現できませんが、本当に幸運な男だと思います。このオスカー像はALSと闘っている世界中の人たちのためのものです。スティーブン・ホーキング博士、ジェーン(最初の妻)、ジョナサン(ジェーンの再婚相手)、博士の子供たちのためにこのオスカー像を管理します。毎日磨きます。彼らのために、この像のために尽くします。本当に信じられません」と興奮気味に語った。主演男優賞レースの本命とされた「バードマン」のマイケル・キートン(63)を押しのけての受賞だけに、喜びもひとしおのようだ。