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【ヤン・ヨンヒの一人映画祭】誰も幸せになれない理不尽 息苦しい (1/4ページ)

2015.3.6 13:00

映画「妻への家路」(チャン・イーモウ監督)。3月5日公開(ギャガ提供)。(C)2014,Le_Vision_Pictures_Co.,Ltd.All_Rights_Reserved

映画「妻への家路」(チャン・イーモウ監督)。3月5日公開(ギャガ提供)。(C)2014,Le_Vision_Pictures_Co.,Ltd.All_Rights_Reserved【拡大】

  • 【かざすンAR(視聴無料)】映画「妻への家路」(チャン・イーモウ監督)。3月6日公開(ギャガ提供)。(C)2014,Le_Vision_Pictures_Co.,Ltd.All_Rights_Reserved
  • ヤン・ヨンヒ(梁英姫)監督(ワハハ本舗提供)

 □映画「妻への家路」

 アジア映画界を牽引(けんいん)する中国の巨匠、チャン・イーモウ監督(63)と、元祖「アジア映画のミューズ」である女優、コン・リー(49)の黄金コンビが復活した。世界中の映画ファンにとっては号外レベルのニュースである。チャン監督が「女優を発掘し大成させる名人」と言われたのも、かつて「紅いコーリャン」(1987年)でコン・リーをデビューさせ、その後も多くの作品でタッグを組み成功を収めたことに始まっている(もちろんチャン・ツィイーの発掘も含め)。

 涙が止まらない作品

 一世を風靡(ふうび)した監督と女優のロマンスから破局までは、映画界の常識的ゴシップでもあった。ミーハーな私は、歳月を経た2人がどんな物語を紡ぎだしてくれるのかと興味津々で映画館に向かった。そして、劇場を出る私の目は泣き過ぎて真っ赤に腫れ上がり、ハンカチは涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。スティーブン・スピルバーグ監督(68)の「1時間涙が止まらなかった」という感想が誇大広告ではないとまず先に申し上げておこう。静かな、しかし、ほとばしる情熱と熟練の技が結集し、宝石のような作品が生まれたことに心が震える。

舞台は文化大革命時代の中国

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