フランスの首都パリの上空で23日深夜から25日未明にかけ、夜間に不審な小型無人機が飛行しているとの目撃情報が警察などに多数、寄せられた。無人機の夜間飛行は全面禁止のうえ、1月に17人の死者を出した風刺週刊紙テロ襲撃事件以降、当局が警戒態勢を強化している最中の不審機騒ぎに緊張が走ったが、25日午後、捜査当局は3人を拘束したと発表した。しかし、拘束されたのが中東カタールの衛星テレビ局、アルジャジーラの記者だったため、当局や市民に困惑が広がっている。
エッフェル塔や国会上空
フランス通信(AFP)や英BBC放送(電子版)などによると、拘束された記者3人は70歳、54歳、36歳で、25日にパリ西部の森林公園「ブローニュの森」の上空で無人機を飛ばしていた疑い。捜査当局者はAFPに「1人が無人機を操縦し、別の1人がその様子を撮影し、もう1人が2人の様子を眺めていた」と説明した。だが、一連の無人機の夜間飛行との関連性や、飛行の目的などは今のところ不明といい、無人機の謎は深まるばかりだ。