ビル駆け下り、私が先
速い場面転換と見せ場の連続に見る者は圧倒されるだろう。サーヒルが高層ビルの側壁を駆け下りていく場面もその一つ。米人気俳優、トム・クルーズ(52)もスパイアクション大作「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」(ブラッド・バード監督)で同様の見せ場を披露しているが、アーチャールヤ監督は「覚えておいてほしいんだ」と指摘したうえで、「そのシーンを撮影したのは私の映画の方が先なんだよ。彼の作品にオマージュをささげたわけではないんだ」とくぎを刺した。
もう一つ、度肝を抜かれるシーンがある。猛スピードのバイクに乗ったサーヒルがシートの上に両脚で立ち、ハンドルに手も触れず、両手でバランスを取りながら、公道を突き進んでいくのだ。いわばバイクを使ってサーフィンを楽しんでいるかのような状況だ。「もちろんスタントマンがやってくれたんだ。ロサンゼルス在住の人でね。そんな乗り方ができるかと打診したら『できる』と言うから、やってもらったんだ。CGなんか使ってないからね」