≪独立志向に拍車 欧州各地を刺激≫
英国からの独立の是非を問う北部スコットランドの住民投票は8日、実施まで10日に迫った。欧州では近年、中央政府からの独立・分離を目指す地域の動きが活発化している。スコットランドの行方は英国のみならず、各地でくすぶる独立の動きを改めてクローズアップすることになりそうだ。
カタルーニャで支持45%
欧州でこうした動きが活発化した背景には、債務危機以降、裕福な地域が貧しい地方のために富を奪われているとの意識が、独自文化を背景にした従来の独立志向に拍車を掛けているためだ。
とりわけ、独自の言語を持つスペイン北東部カタルーニャ自治州では、州政府が11月9日に独立に関する住民投票を実施すると公言している。スペイン第2の都市バルセロナを州都とし、その経済規模は全国の約2割を占める。
州政府の調査によると、独立支持は45%に上り、反対は28%。5月の欧州議会選挙で、独立を目指す左派政党が国内第一党の座に就いた。スコットランドの住民投票の結果次第では、独立への機運がさらに高まる可能性もある。