ファン約8000人に見送られ、蘭寿とむ(39)が緑袴姿で宝塚トップを卒業したのは5月。直後はカフェでぼんやりしたり、予定に縛られず思いつきでその日の行動を決めることが、何よりの息抜きになったという。「(宝塚時代は)とにかく走り続けてきたので。私にとっては何もしないというのが一番のぜいたくでした」
だが「1カ月もたつと身体を動かしたくなった」。この根っからの舞台人が9月5日から、オリジナル・ダンスミュージカル「ifi(イフアイ)」(作・演出、小林香)で男役から女優への新たな一歩を踏み出す。
宝塚時代はダンディーで鳴らした蘭寿だが、本作では女性映画監督ユーリに。「男性とお芝居したり歌ったり踊ったりするのは初めて。実際にリフトして肩にひょいと乗せてもらったときに『いいんですかぁ』って(笑)。すごく新鮮でした」