【Viva!ヨーロッパ】
ウクライナ第2の都市、ロシアの国境に近いハリコフを訪れるのは2度目になる。前回はちょうど2年前の夏、直前に迫ったサッカー欧州選手権の会場視察と、「美しすぎる政治家」「ウクライナのガスの女王」の異名を取るユリア・ティモシェンコ元首相(53)がこの地に投獄されており、ウクライナの政治情勢の取材をするためだった。
親欧米派のティモシェンコ氏は政敵のヤヌコビッチ政権の下で過去のガス取引をとがめられて立件され、ハリコフ郊外の病院で3年間以上も拘束され続けた。そして、今年2月に起こった政変で、ビクトル・ヤヌコビッチ氏(64)が大統領の座を追われると、すぐに釈放され、欧州統合を希求する大衆が待つ首都キエフの独立広場へと向かったのである。
変貌した街並み
2年ぶりのハリコフは道路や街並みがすっかりと整備され、欧州の主要都市としての風格を漂わせていた。鉄道駅からホテルに向かうために乗ったタクシーの運転手はやはりサッカーの欧州選手権が街の発展に大きな貢献をもたらした、と語った。