米情報当局は7月22日、ウクライナ東部でのマレーシア航空機の撃墜に関する分析を米メディアに公表した。親ロシア派武装勢力がロシア製の地対空ミサイル、ブク(SA11)で誤射した可能性が高いとする一方、ロシアの関与を示す直接的な証拠を得ていないことを明らかにした。AP通信などが一斉に報じた。
米情報当局の高官は22日、傍受した通信や衛星写真などの情報を基に、事件後もロシアが親露派に武器供与や訓練を提供し続けていると明らかにし、ロシアが撃墜事件の「環境をつくった」としている。
ロシア国防省は21日、衛星写真を基に事件へのウクライナ軍の関与を強調。米情報当局が分析結果を公表したのはロシア側に反論する狙いがあるとみられる。
一方、犠牲者の遺体を乗せた航空機の第一便が23日、ウクライナ東部ハリコフからオランダに向かった。最も犠牲者数が多かったオランダは全遺体の身元特定作業を行う。
オランダは23日を国民服喪の日とし、遺族のほかルッテ首相やウィレム・アレクサンダー国王夫妻が遺体を出迎える。