ブラジル国旗は、アウリヴェルデ(金と緑の旗)と呼ばれる。緑はブラジルを象徴するカラーだ。
サッカー・ワールドカップ(W杯)準々決勝のブラジル戦でPKを決めたコロンビアの若き英雄、ハメス・ロドリゲス(22)の右腕に巻かれたキャプテンマークをよくみてほしい。
そこに、緑のバッタがとまっている。さすがはブラジリアン・サイズ。巨大なバッタだ。自らのスルーパスで得たPKを冷静に決めた直後に、バッタはゴール方向から飛んできて、ハメスの右腕にとまった。
今大会得点王レースで単独トップを走る6ゴール目。ブラジルカラーのバッタはこれを祝福する、大会からの使者のようだった。
22歳の10番は、隣のネイマールと同じ。大会前の評価はネイマールが大きく先行していたが、日本戦を含むグループリーグからの好プレーの連続で2人は同じステージに立ち、ハメスはついに、大会を代表するスーパースターに育った。そしてこの試合で涙とともに去った。