サイトマップ RSS

色あせた「保守本流」 (1/3ページ)

2014.6.17 16:25

首相官邸で梅娘の表敬を受けた安倍晋三(しんぞう)首相=2014年6月12日(酒巻俊介撮影)

首相官邸で梅娘の表敬を受けた安倍晋三(しんぞう)首相=2014年6月12日(酒巻俊介撮影)【拡大】

 【安倍政権考】

 どうにかこうにか高い支持率を保ち、外交・安全保障、経済などで、こうと信じる政策を推し進める安倍晋三首相(59)の政権運営をながめていると、戦後、自民党政治を特徴付けるキーワードとしてよく用いられた「保守本流」という概念が色あせてくる。これまで、「本流」とされたあらかたが「傍流」に追いやられ、「傍流」が「本流」となっているからだ。

 自民党史をひもとくと、「保守本流」といえば、吉田茂元首相の系統に属し、政治路線では「護憲」「軽装備」「対米協調」をとり、経済政策は財政出動によって需要創出する所得の再分配を重んじた。現在の額賀(ぬかが)派(平成研究会)、岸田派(宏池会)である。

 「本流」とされるにふさわしく、田中角栄(かくえい)政権から小渕惠三(けいぞう)政権に至る15人の首相のうち自民党総裁から首相に就いた12人をみると、7人が両派の領袖クラスであり、そうでなくとも両派が支持することで政権が誕生したケースが多く、表裏にわたり政界で影響力を保持してきた。

 ところが、森喜朗(よしろう)政権以降となると、8人の首相のうち、民主党政権の3人を除けば、4人が町村派(清和政策研究会)と、風景は一変する。町村派は、安倍首相の出身派閥で、祖父に当たる岸信介(きし・のぶすけ)元首相の流れをくんでおり、自民党では長らく、「保守傍流」と位置付けられてきた。

森政権以降 「保守傍流」が「本流」に

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5980円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ