【Viva!ヨーロッパ】
狭い石畳の路地に軒を連ねる数々のかわいらしい木組みの家。中世以来の姿をそのまま残すドイツ中央部の街クヴェトリンブルクは、1000年余りの歴史を持つ「ドイツ発祥の地」と称される。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されて今年で20年。観光地としての注目も高まっている。
世界遺産登録20年
クヴェトリンブルクは旧東独地域のザクセン・アンハルト州にあり、独中央部ハルツ山地北東端に位置する。人口3万人に満たない小さな街だ。
街の中心で市庁舎のある広場は、淡いオレンジや黄色の華やかな木組みの建物に周りを囲まれていた。編み目のように広がる路地に入っても、木の骨組みに色を塗ったり、魔除けの装飾をあしらったりした家が続く。どれも個性的だが、どこか落ち着いた雰囲気を醸し出す。街中では映画撮影も行われていた。