決勝戦には習近平氏のほか、BRICS首脳会合に出席する各国首脳も招待されているという。しかし、BRICSの中で、今大会に出場するのは開催国ブラジルとロシアだけ。しかも、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(61)は柔道家として知られている。ロシアが決勝に進出したならば話は別だが、W杯決勝の観戦を熱望しているとは思えない。
在ブラジル日本大使館は習近平氏の公式訪問について、「ブラジル側は中国との関係緊密化を図り、ブラジルのインフラ事業に対する中国の投資を促す機会と捉えている」と分析している。ブラジルでは経済成長に陰りが見え、賃上げ要求のデモやストライキが起きている。“特需”が終わるW杯とリオデジャネイロ五輪後を見据え、中国の支援に期待を寄せていることをうかがわせるが、欧米諸国に対抗する勢力として存在感を高めているBRICSの首脳会合の日程が、中国の最高指導者の“趣味”に左右されるとは…。