カナダ・モントリオール生まれのネゼ=セガンは、2012年からフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督を務めている。
「音楽監督に指名されたときには、ただただ光栄でした。自分がフィラデルフィア管弦楽団の“未来の歴史”を描くことができるなんて!と心からわくわくしたものです。ことあるごとに語っているエピソードですが、私は幼いころに、オーマンディが指揮するフィラデルフィア管のチャイコフスキーの交響曲第6番『悲愴』の録音を聴いて深い感銘を受けました。あの体験のおかげで現在の私があるといっても過言ではありません」
なめらかな弦の音
「悲愴」はネゼ=セガンが08年12月、フィラデルフィア管弦楽団にデビューしたときにも指揮した。来日公演のプログラムにも、モーツァルトの「ジュピター」などとともに入っている。