□SOCHI OLYMPICS
ソチ冬季五輪第15日の2月21日に行われたアルペンスキー女子最終種目の回転は、18歳のミカエラ・シフリン(米国)が合計1分44秒54で金メダルを獲得した。昨年(2013年)の世界選手権を制したシフリンは1回目に52秒62でトップに立ち、2回目は6番目の51秒92でまとめた。
五輪に一喜一憂する米国民の期待を一身に背負った18歳の天才少女は、重圧も突然のピンチもはねのけ、百戦錬磨のベテランのような貫禄を示し、この種目史上最年少の金メダルに輝いた。
「滑りながら頭に音楽が流れるの」と話し、欧州では「雪上のモーツァルト」の異名を取る。1回目はリズミカルな滑りで余裕の首位。2回目のスタートに向かうリフトに乗りながら「本当に五輪で勝てるかも」と涙が込み上げたという。
序盤は得意の軽快なターンをつないだが、中盤のリズム変化で板の先端が雪面にはじかれた。「人生最悪の瞬間と言えば大げさだけど、それくらい慌てた」と明かした。ここからの修正が真骨頂だった。意図的に跳びはねるかのようにして完璧な姿勢に戻り、加速してゴールに飛び込んだ。