【青信号で今週も】
インフルエンザが猛威をふるっています。この1週間で187万人が発症したそうです。今年はいろいろな型が混在して流行しています。昨年(2013年)、NEJMという医学雑誌に中国で発生している、H7N9型インフルエンザの論文が掲載されました。「新型H7N9鳥インフルエンザによるヒトへの感染」(Human Infection with a Novel Avian-Origin Influenza A(H7N9) Virus)という論文です。
その中に、新型ウイルスの誕生について興味深い情報が掲載されていました。アトリ(花鶏、brambling)というスズメ目の鳥で、スズメよりも一回り大きな渡り鳥がいます。アトリは、ユーラシア大陸で繁殖し、冬鳥として秋から冬にかけて日本各地に飛来します。日本海を渡り、日本海側の県に到着してから各地に飛んでいきます。
冬鳥は、シベリアを含むユーラシア大陸など北方の地方で繁殖する鳥です。繁殖地が寒くなる冬に、越冬のため日本に海を越えて渡ってきます。冬の間、日本国内で過ごし、春になると繁殖のために北方に帰っていきます。冬に北海道などで見かける白鳥や鶴などが有名です。アトリも同じ習性を持ちます。