2012年12月21日、チアパス州から全長7メートルの船で10代後半の少年と一緒にサメ漁に出たところ、嵐に遭って流され、方向を見失ってしまった。1カ月ほどして少年は死亡。アルバレンガさんは船の近くを泳いでいた小魚を素手で捕まえたり、寄ってきた鳥を捕まえて血を飲んで生き延びた。船がエイボン環礁に近づいたとき、泳いで環礁にたどりついたという。
米大使「信じがたいが確かだ」
「アルバレンガさんは、船の持ち主と亡くなった少年の家族に連絡をとりたがっていた。それが泳いで環礁にたどりつこうとした動機だと話している」
アームブルスター大使はこう説明し、「洋上で13カ月も生き延び、エイボン環礁に泳いでたどりつくというのは想像しがたい。だが、この人物が厳しい試練を受け、相当な期間、洋上にいたことは確かだ」と加えた。
一方、アルバレンガさんに面会したマーシャル諸島の外交当局者は「信じられない話だ。過去に漂流して生き延びた人たちは、アルバレンガさんよりもずっとやせこけていた」と話している。
ロイター通信によると、06年、やはりメキシコから漁船に乗って流された漁師が、9カ月後にマーシャル諸島沖で救助された例がある。(SANKEI EXPRESS)