雑誌の特集では「新世界より」は、やはりハンガリー生まれのイシュトヴァン・ケルテスとチェコ出身のバーツラフ・ノイマンという2人の指揮者を“対決”させ、聴き比べをしている。ケルテスが指揮したのはウィーン・フィル。ノイマンはチェコ・フィルで、いずれもかねてより名盤の誉れが高い。
音楽評論家の佐伯茂樹氏は、「当時32歳だったケルテスのデッカデビュー録音であり、その意気込みがひしひしと伝わってくる熱演だ。ノイマンは、作品そのものが持つ魅力や歌心に身を任せる」と評する。
「第九」巨匠対決
このほか、ベートーヴェンの「第九」は、フルトヴェングラー対トスカニーニという大マエストロ、アバド対ラトルというベルリン・フィル新旧芸術監督のCDを聴き比べ。ブラームスの「交響曲第1番」はミュンシュ、ベーム、カラヤン、ヤンソンスの4人の名盤を取り上げている。