独立守る気概持て
日本人は、独立を守る気概を持ち、やるべきことをすればよいだけだ。日本の腰が定まらなければ、米国もぐらつく。東南アジア各国も中国の影響下に置かれるかもしれない。中国以外のすべての国が望まないことだろう。日本人には、アジア太平洋地域の平和を保つ国際的責任がある。
安倍首相は11日、国家安保戦略と新防衛大綱が「わが国の安全保障のありようを決定する歴史的文書になる」と語ったが、米国やアジア太平洋地域にとっても価値あるものとなるだろう。
中国は、軍事力のすべてを日本に向けることなどできない。中国軍は他の国々や中国国民自体の不満に備える役割がある。軍事的冒険主義をとれば、繁栄の基盤である経済が打撃を受け基盤が弱い共産党政権は存亡の危機を迎えるだろう。
中国は尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏(ADIZ)を一方的に設定したが、「中国軍はADIZをきちんと運用する能力に欠ける」(自衛隊幹部)ことが露呈した。油断は禁物だが、要するに「張り子のトラ」なのである。
備えをすれば、平和は保てる。(論説委員 榊原智/SANKEI EXPRESS)