南アフリカのマンデラ元大統領が12月5日死去したことを受け、各国の首脳らから人種差別と闘い世界に大きな影響を与えたマンデラ氏の勇気と功績をたたえ、その死を悼む声明や発言が相次いだ。最大都市ヨハネスブルクにある自宅周辺には駆け付けた市民らが、歌と踊りで尊敬と感謝の気持ちを表した。6日も花束をたむけて死を悼む多くの人が人種を超えて集まった。
オバマ米大統領は「囚人から大統領となる彼の人生は人間や国家が進歩できることを体現した」と歴史的功績を称賛した。米国初の黒人大統領として、南ア初の黒人大統領に敬意を表してきたオバマ氏は「マンデラ氏が示した手本がなかったとしたら私の人生は想像もできない」と述べた。
正義、自由、人権の尊重体現
英国のキャメロン首相は「世界の最も輝ける灯の一つが消えた」と追悼した。国連の潘基文事務総長は記者団に対し「正義を求める巨人」とたたえた。マンデラ氏が「アパルトヘイト(人種隔離)撤廃のために闘った人は他に何百人もいる」と謙遜していたことに感激したと振り返った。