ところが参院では安倍晋三首相(59)に対する問責決議案が可決される泥仕合が展開され、全く審議されることなく葬り去られてしまった。
議連幹部は当然、秋の臨時国会での成立を期した。しかし野党第一党の民主党が分厚い「壁」となった。議連関係者が舞台裏を打ち明ける。
「事前の国対レベルの折衝で民主党が特定秘密法案を盾にそれ以外の法案は審議に応じないと宣戦布告してきた。2度も廃案となれば、それこそ水の泡になりかねない。民主党から成立に協力するとの言質がとれない限り、提出をあきらめざるを得なかった」
つまり国益をかんがみない民主党の国会対策により棚上げを余儀なくされてしまったわけだ。案の定、この党は先頭に立って国会最終盤で「秘密保護法案潰し」に憂き身をやつした。