今回の発見は、イタリアの通信社の一報を受け、10月24日付英紙デイリー・メール(電子版)など、欧米メディアが順次、報じた。それによると、別の壁画は修復作業中、17もの塗装の層の下から見つかった。まだ一部分しか露出していないが、太い木の根が岩を貫くさまが描かれている。壁画は彩色されておらず、下絵段階とみられる。
ディスカバリー・ニュースは「壁画は薄い汚れの層に覆われているが、われわれのクリーニングテストによると、簡単にきれいにできることが判明した。壁画は無傷だろう」との修復担当者の見方を伝えた。
ダビンチは1498年、当時のパトロンでミラノを統治していたミラノ公爵、ルドヴィーコ・スフォルツァ(1452~1508年)の依頼で、「板張りの間」の天井に、要所の枝を金色のロープで結んだ16本の桑の木をデザインした装飾画を描いた。この部屋は各国大使を迎える応接室として使われた。