ワシントンではシンポジウムが盛んだ。(11月)4日にはボブ・シーファー氏ら著名ジャーナリストが当時を回想した。シーファー氏は当時、テキサス州フォートワースの地方紙記者だった。
「社の電話はどれも鳴り響き、受話器を取ると『息子が逮捕されたと、ラジオで聞いたのですが…』と女性の声。(実行犯とされる)リー・オズワルド(容疑者)の母親だった」
車で母親のもとへ急行し、警察へ送る車中でインタビューした。「あのスクープは忘れられない」
報道博物館の「ニュージアム」では(11月)1日、事件を題材にした映画「JFK」のオリバー・ストーン監督が登場し、「暗殺には政治的影響力をもつ者が絡んでいる」と陰謀説を展開した。
その「ニュージアム」には当時のニュース映像が流れ、事件発生から4分後に送られたUPI通信の第一報などが展示されている。19歳の女子学生は「ケネディのことはよく知らず、勉強しに来ました。東西冷戦の中で苦しみながらも、希望に満ちた時代だったのでは」と話した。