ドレスコーズは志磨遼平を中心に2年前に結成された4人組ロックバンドである。新作「バンド・デシネ」が先週リリースされたばかりだ。
志磨が以前にボーカルを務めたバンド、毛皮のマリーズは、古き良きサウンドをアレンジに盛り込み、明るさや華やかさを帯びた楽曲が印象的に響いていた。日本武道館でライブを行うまでに成長したが、2011年に解散。メンバーは個別に活動を続けることになった。
毛皮のマリーズ時代は、楽曲の制作が志磨の頭の中にある音楽を形にするものだった。だが、新たに組んだthe dresscodes(ドレスコーズ)では、メンバー4人がお互いを刺激しあい、志磨の想像を超えるようなアレンジが飛び出してくると話を聞いたことがある。バンドができてすぐ取りかかった1作目のアルバムは、メンバーがストイックに音楽に向き合い、スタジオで4人が戦っているかのような、がむしゃらに楽器をかき鳴らす姿が想像でき、緊張感や力強さ、ひねりのきいたフレーズが印象的だった。今までのイメージを振り払うかのように力強い音を鳴らして、自らの存在を模索し、主張しているように感じた。