なぜなら、遺伝子変異があったとしても、必ず発症するとは限らない。病気になるかどうかは、生活習慣など後天的な要因が大きく関わってくる。乳房であれば予防的切除で発症リスクを減らすことができるが、予防策のない病気も多い。認知症予防にはバランスの良い食事や運動が良いらしいが、それは全ての病気の予防につながる。
むしろ「病気になるかもしれない」という不安やストレスの方が病気を呼んでしまう気がする。不摂生な人にとっては、不安は健康的な生活に変わるきっかけにもなろうが、母は現状で十分、健康的な生活をしている。
そんなことより、母の心配性は遺伝子に組み込まれたものなのか。ならば私にも遺伝しているのか。もし検査を受けるなら、私は一番にそれが知りたい。母の心配性遺伝子があれば、不摂生な私の生活にも改善の兆しが見えるから。(道丸摩耶/SANKEI EXPRESS)