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イギリスで医師が正式に「自然」を「処方」することが可能に ヨーロッパで広がる自然療法の活用 (1/4ページ)

ステレンフェルト幸子

 イギリス・シェトランドで自然と親しむプログラムを医師が「処方」できるように

 今は4月、我が国が誇るお花見シーズンだ。しかし、もしあなたがイギリス・シェトランド諸島の住民で、鬱や高血圧の問題で今日かかりつけのお医者さんを訪れたら、薬とともに「海に触りに行って、帰りに木の新芽の手触りを確かめなさい」という指示を「処方」されるかもしれない。

 昨年10月、イギリス・シェトランド諸島で、医師が患者に「自然に触れること」を治療の一環として正式に「処方」する権限を与えられて話題になった。

 少なくともイギリス初と言われるこの試みは、NHS(国民保健サービス)シェトランド支部とRSPB(英国王立鳥類保護協会)スコットランド支部が共同でイニシアチブを執る、れっきとした公的プロジェクト。

 両機関はGP(総合医/かかりつけ医)の各診療所に配布するため、自然に触れることが人体に与える治療効果に関するリーフレットと、月ごとに地元シェトランドにおいてどこでどんな「自然活動」をできるか、具体的なプランが満載のカレンダーを作成した。総合医が来院した患者に自然療法が有効であると判断した場合、治療の一環としてそれらを手渡し、実行を指示することができる。

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