団塊世代の果たすべき責任 すべての第3子に「1000万円」を支給せよ (3/6ページ)

 短所矯正型教育の限界

 このように、次代のリーダーを育成するために人間力を育む教育を行っているからこそ、東進から多くの難関大現役合格者を輩出することができるのだと考えています。

 リーダー育成のためには今の日本の「短所矯正型」の教育では難しいと痛感しています。現在の日本の教育は、英語、数学、国語、理科、社会など総合的、平均的に学力を付けさせることにとらわれ過ぎていると感じます。これでは、苦手な科目を集中してやらされるので、興味や関心の広がりがなく、得意分野もせいぜい受験問題で満点をとる程度の力しか身に付きません。

 これと逆の考え方が、「長所伸長型」の教育です。例えば数学が得意な子には、さらに数学を伸ばすように教えている。不思議に思われるかもしれませんが、こうした教育を受けた子は、数学以外の教科もどんどん伸びるようになります。

 数学が得意になればなるほど、勉強自体が楽しくなり、興味が横に広がっていき他の教科にも前向きに取り組むようになります。

 もっと知りたいという知的好奇心から、あらゆる文献を読むようになると読解力がつきます。海外の論文まで読み解こうと英語も理解していき、情報収集力はけた違いに増していく。もちろん情報の取捨選択もできるようになります。

 さらに情報が集まれば集まるほど、本物とは何かを知るようになるでしょう。そうなれば謙虚にその道のトップリーダーに師事したいと考えるようになっていき、何事にも真剣に取り組むようになっていきます。謙虚な姿勢こそ、リーダーに必須の人間力の証と言えるでしょう。日本の教育に「長所伸長型」を取り入れるときが来ているのではないでしょうか。

 子どもたちが明るいイメージを持てない国

 国も重い腰を上げ、教育改革を推し進めています。2020年度には「大学入学共通テスト」の開始、英語の4技能外部試験の導入など大学入試が大きく変わります。

この改革で願うこと