団塊世代の果たすべき責任 すべての第3子に「1000万円」を支給せよ (2/6ページ)

 今回の「グローバル・イングリッシュキャンプ」は、世界の舞台で活躍するために不可欠な英語スピーキング力を早期から鍛えるために、2年前からスタートさせたもので、年々規模が拡大しています。

 これは私どもの東進の指導の一例にすぎません。東進と言うと、現代文の林修先生をはじめとする実力講師陣の授業をイメージされる方が多いと思いますが、授業は学力を伸ばすための手段のひとつです。

 「人間7分、学力3分」と「郷中教育」

 東進の教育力の源泉は、受験の神様と呼ばれた故・入江伸先生が提唱した「人間7分、学力3分」という教えです。将来、大活躍する人財になるためには、学力だけではだめで、人間力が最も重要であるということです。私どもは、人間力を高めるための様々な取り組みを行っていますが、重要なのは「自分の人生をどう生きるのか」、「何のために勉強するのか」という問いに自分なりの答を見つけることです。そのために、生徒には志作文を書いてもらい、自分の将来の夢・志を深めるきっかけにしてもらっています。やる気の源となる夢・志が固まれば、自然と勉強に対するモチベーションも高まるものです。

 もう一つ東進の指導の特長が、東進卒業生のOB・OGが後輩である生徒の指導にあたる担任助手制度です。

 これは、私の故郷の鹿児島に、江戸時代から伝わる集団教育システム「郷中教育」をもとにしています。郷中教育とは年長者が少し年少の子どもたちを教える仕組みです。子どものころから年少者を教えることで人を指導することを学び、また年長者の行いを見て、自分の関心やリーダーの資質を知るようになります。

 東進の担任助手は、東進で志望校合格を果たした大学生の先輩です。年齢の近い兄貴分・姉貴分とディスカッションしたり、アドバイスをもらうことで、1年後、2年後の自分を想像することができ、今何をすべきかを自ら導けるようになります。

 また、受験生は互いにライバルであっても、実は切磋琢磨する同志でもあります。大人は教えるときに答えを教えてしまいますが、生徒同士で教え合えば、ディスカッションが始まります。大人に答えを教えてもらうより、生徒同士、議論、討論して、答えを導き出す経験を経て、その子には腑に落ちるという感覚が持てるようになる。その感覚が知識となる瞬間なのです。

短所矯正型の教育では限界がある