【江藤詩文の世界鉄道旅】鉄道ファン注目! あの列車に乗りに中国へ 中国高速鉄道(1) (1/2ページ)

鉄道車両の撮影は国によっては禁止されている場合もあるが、中国は比較的撮影しやすかった
鉄道車両の撮影は国によっては禁止されている場合もあるが、中国は比較的撮影しやすかった【拡大】

  • 高層ビルが立ち並ぶ大都会の重慶。郊外には温泉リゾートもある。名物料理は麻辣が効いた激辛の火鍋と重慶麺
  • ジブリ作品「千と千尋の神隠し」の舞台になったといわれる観光名所「洪崖洞(ホンヤートン)」。観光客が夜にそぞろ歩けるほど治安は安定している
  • 春秋航空日本(スプリングジャパン)のクルーは日本人が中心。体操を呼びかけると満席の乗客は笑顔で一斉に手を伸ばす。重慶の人々の人柄を垣間見たきがした
  • さまざまな笑い話が繰り返されたあとで提供されたホッカホカの駅弁。お弁当にありつくまでのエピソードはまた後日に

 春秋航空日本(スプリングジャパン)というLCC(格安航空会社)をご存じだろうか。国内線では東京(成田)、大阪、札幌のほか広島に佐賀とクールなデスティネーションに就航。東京(成田)発着の国際線は、重慶、武漢、天津、ハルピンとこれまた独自路線を開拓している。そしてこのエアラインは、ときどき目を疑うような低価格のセール料金を打ち出すことがあるのだ。いまがチャンス。鉄道ファンに話題のあの豪華な「中国高速鉄道」に乗ってみようと、重慶行きを決めた。

 私が選んだルートは重慶から武漢まで。告白すると私は中国語がまったく話せない。ホテルのコンシェルジュによると、中国の鉄道といえば座席の奪い合いが名物で、たとえ上級クラスのシートでも入手困難になるそうだ。移動日の朝、券売窓口で長い時間行列に費やすのは避けたい。ひるんだ私は乗車前日に街中の出張所で乗車券を手配した。前に並んでいるのはたったひとり。購入時にはパスポートなど身分証明書の提示が必要だ。あらかじめコンシェルジュに書いてもらった「重慶から武漢まで 商務座(ビジネスクラス)1枚」というメモを恐る恐る出すと、窓口の女性はメモに算用金額を数字で書き込んでくれた。ありがたい。現金を支払ってあっという間に終了。手数料もかからない。なんだ、中国語できなくても楽勝じゃん。

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