東京から新幹線で長野まで約1時間半、そこから1時間半近く電車とバスを乗り継ぎ、さらに遊歩道を歩いて30分-。
標高180メートル、決して交通の便が良いとは言えない地獄谷温泉野猿公苑(長野県山ノ内町)には「世界で唯一」というみどころがあります。温泉に入る野生のニホンザルを間近で観察できるのです。
開園は東京五輪が開かれた1964年ですが、その6年後の1970年に露天風呂に入ってくつろぐ猿の姿が米国の写真誌「LIFE」(ライフ)の表紙を飾り、海外で一気にその名が広まりました。
バス停近くの売店の人に話を聞くと、約9割が外国人客。オーストラリアから来たという女性は「私の国ではみんな知ってるわよ!」と話していました。もしかしたら、日本国内よりも海外の方が有名なのかも? そんな気持ちにさえなりました。
地元では外国語のパンフレットや案内板を作成し、外国人観光客への対応もバッチリ。それに応えるかのように、ここでは誰もがマナーを守って過ごしています。約160頭のサルがのびのびと暮らす地獄谷野猿公苑。野生動物がありのままに暮らす自然を守る気持ちに、国境はないのでしょうね。
<プロフィル>
みやもと・ゆみこ 元FM石川アナウンサー、ラジオDJ。音楽・スポーツ・ビジネスなど幅広いジャンルのライターとしても活動中
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