サイズが大きすぎたり、傷が付いていたりして一般の市場に出回らなかった農水産物などの「規格外食品」を販売する業者が増えてきた。見た目が悪くても味は変わらない。通常商品よりも安く販売されており、天候不順で野菜の価格が高騰する中、食費の節約にも一役買いそうだ。(油原聡子)
品質は変わらず
通常の大きさの1・5倍はありそうなキャベツ、一回り大きく実ったオクラが店先に並ぶ。
9月末、東京・代官山にオープンしたカフェ「ラディーチェ」では、農協などの流通段階で決められている形やサイズ、重量に適合しない規格外の野菜を販売している。10月上旬のある日、キャベツの値段は1玉180円。近くのスーパーに比べ4割ほど安い価格設定だ。商品によっては半額以下のものもある。
トマトやキャベツを購入した渋谷区の主婦(72)は「調理して食べるので大きさは関係ない。最近は野菜が高いので助かる。また買いに来たい」と話す。