東京・池上本門寺(大田区)すぐそばに古民家カフェ「蓮月」がプレオープンしました。格子戸を開け、のれんをくぐると、奥の庭まで見通せる明るく落ち着いた空間が広がります。私が取材した日、ランチ50食は完売。1927年に建築された木造2階建ての古民家は見事に生まれ変わりました。
当初は参拝客の宿として、59年からはそば屋「蓮月庵」として。門前町とともに生きたこの建物も昨年6月の閉店にあわせて、取り壊しが決まっていました。しかし、長年蓮月に親しんできた地元の人たちが署名運動など精力的に動き、取り壊しにストップをかけたのです。
カフェのオーナーは区内で6年間古着屋を経営していた輪島基史さん(36)です。「学校にも家にも居場所がない子供が本当に多い」と感じ、温めていたのが、誰もが落ち着ける飲食店の経営。そんな輪島さんの思いと地元の熱意が古民家カフェ構想に結実しました。
建物の改修も飲食店経営も、何もかも未経験の人たちが、ほこりまみれになって完成したカフェ蓮月は、まさに地域に愛されるほっとできる場所。ギャラリーやワークショップの開催や町並みに合う甘味の開発も検討してます。古民家カフェの挑戦は始まったばかりです。
<プロフィル>
いとう・りな 秋田朝日放送、福島テレビを経てフリー。現在リポーター、ナレーター、司会として活動。
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