■「白馬の王子様来ない」共感
米ディズニーのアニメーション映画「アナと雪の女王」の快進撃が続いている。週末の観客動員数は公開から3カ月近くたっても衰えず、興行収入は200億円を突破。「千と千尋の神隠し」「タイタニック」に次ぐ歴代3位にまで浮上した。「ありのままに」と歌う主題歌も大ヒットしている。何が観客の心をとらえているのだろうか。(櫛田寿宏、竹中文)
物語はアンデルセンの「雪の女王」をモチーフに、触れるものすべてを凍らせてしまう力を持つ王家の長女エルサと、妹アナが織りなす物語。公開は3月14日で、週末の興収は初週と5月24・25日が同じ7億円台だった。配給元のウォルト・ディズニー・ジャパンは「3カ月近く公開当初の水準を維持している作品はめったにない」と驚く。
やっかいな存在が
「美女と野獣」「ポカホンタス」などディズニー作品の主題歌の翻訳を手がけている音楽評論家の湯川れい子さんは「音楽が大変よくできているが、音楽だけではこのヒットは説明できない」と前置きし、「主人公の雪の女王(エルサ)は決して美女ではない。