その後も10月以降は台風被害により、11月中旬以降は急激な気温の低下により、一時はキャベツの値段が昨年の2倍に高騰。農水省園芸作物課の担当者は、「今冬はとくに葉物野菜の生育がよくない。しかも大きくならないうちから収穫しなければならず、小売価格を引き上げている」と話す。
最近の原油高なども、生産現場のコストアップにつながり、値上がりの遠因になっている。
資源エネルギー庁によると、ビニールハウスの燃料用重油は前年比で1割以上上昇。産地では節約のためハウス内の温度を下げる動きも出ており、「トマトなどの生育に悪影響を及ぼしている可能性もある」(農水省関係者)。
12月のトマトの小売価格は1キログラム775円で前年同期より52円高く、平年の1・2倍だった。
東京都内の青果店の経営者(36)は、「値札の数字を上げないよう、ふだんは一袋に4個入れているトマトを3個にするなどして対応している。年末の書き入れ時に、野菜の高騰は厳しい」と話していた。