「看取りの場所」から「帰るホスピス」へ 穏やかに逝くには…模索続く (4/4ページ)

2013.12.21 17:28

恵子さんがしたためた「おれいのことば」。昨年11月から12月にかけて執筆。連絡先の名簿を作成、会場やしつらえなども準備していた

恵子さんがしたためた「おれいのことば」。昨年11月から12月にかけて執筆。連絡先の名簿を作成、会場やしつらえなども準備していた【拡大】

 看護・介護の緊急訪問、普及が鍵

 ホスピス医から在宅医に転じた山崎章郎医師の話「がん死亡の増加は今後、病院だけではサポートできない。在宅看取りを増やすことが必要で、ホスピスの役割は、(1)在宅患者の症状緩和(2)家族が看護に疲弊したときのレスパイト(一時預かり)(3)最終的な療養の場-の3つになるだろう。症状緩和の力量は医師による。経験豊富なホスピス医が経験の浅い在宅医の相談に乗ったり、症状緩和の困難な患者を短期入院で受けて戻したりすれば、安心して在宅医療に入ってくる医師が増える。日本ではホスピスの入院期間は6週間程度と長く、利用できるがん患者は6~7%。欧米では1週間程度の入院で症状緩和し、家へ帰る。日本でもそうなれば、より多くの人がホスピスケアを受けられる。それには在宅の受け皿整備が必要だ。介護保険では昨年、看護と介護が患者さんのコールに緊急訪問で応じるサービスができた。これが広がれば可能になる。患者さんはホスピスにいても、ふとした拍子に『できれば家にいたかった』ともらすことがある。僕は病院で『家のようなホスピス』を目指したが、本物の家にはかなわなかった。家での看取りは本人の思いに応え、家族も人生最大のイベントで役割を果たし、それがその後を生きていく力にもなる」

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