宇宙物理学者の語る100億年単位の宇宙の創生と現在、未来の物語は、小松さんの『果しなき流れの果に』(1965年)や『虚無回廊』(86年~未完)の世界とつながっていた。2回目のお相手は『パラサイト・イヴ』で知られるSF作家の瀬名秀明さんで「生命と文学」について。「生命はどうやって発生したのか?」と、青年のような議論をしていた。
結局29回、編集長インタビューをやり、その中には、喜味こいしさんもいらした。8輪駆動の高速電気自動車「エリーカ」の開発者にもお会いし、試乗もした。好奇心の赴くままにお話をうかがいたい方にお会いし、行きたいところに出かけた。リニアモーターカー実験線に乗るために山梨県まで行ったし、日本の最西端である与那国島に行って海底遺跡ではないかと船を繰り出し海中撮影もしている。一緒につきあってくださる友人たちに恵まれ、会員が390人を超えたこともあった。
37巻から45巻には、1974年から75年にかけて小松さんが蕗谷虹児(ふきやこうじ)さんら戦前からの8人の売れっ子挿絵画家にお話をうかがった未発表原稿を掲載。貴重な資料にもなっている。