相手の利益考え「Win-Win」の関係に
多くの学生が就職がなかなか決まらずに苦労し、しかも、せっかく就職してもすぐに辞めてしまう。こうした現状について、人材コンサルタントの稲井田将行さん(37)は「目標の設定の仕方に問題がある」と指摘する。
正しい目標設定とはどうすればいいのか。「ウサギとカメ」の寓話に例えてわかりやすく解説してくれた。
「ウサギとカメが競争をして、カメが勝利するストーリーですが、明暗を分けたのは、カメはゴールを目標とし、ウサギはカメに勝つことを目標としていたから。ウサギは余裕で勝てると高をくくり、途中で寝てしまいゴールできなかった。もし、ウサギもゴールを目標としていたら、ゴールした後に寝ていたはず。就職活動に当てはめても同じ。単なる内定の取得ではなく、自分が納得する目標を立てることが大切」
誰かに勝つことを目標にしても、結局は目標としているその人止まりである。目標にたどりつくコースは一つではないのだから、それぞれが本当に目指すべき目標に向かって、自分らしく歩んでいくべきなのだ。