霊場巡礼に“お遍路ギャル”増加 婚活や就活での御利益目的 (3/4ページ)

2013.1.5 13:02

四国別格霊場第3番札所の慈眼寺の境内を歩く“お遍路ギャル”たち。左から松本里美さん、三好祐貴子さん、中元智子さん

四国別格霊場第3番札所の慈眼寺の境内を歩く“お遍路ギャル”たち。左から松本里美さん、三好祐貴子さん、中元智子さん【拡大】

  • 45棟目のヘンロ小屋「空海庵」の完成式で、阿波踊りを披露する関係者(歌一洋さん提供)=徳島県阿波市
  • 四国遍路をPRする「お遍路かかし」と写真に収まる松本さん(左)中元さん(三好祐貴子さん提供)

 彼女たちは、「菅笠に白衣」という通常のお遍路さんのスタイルとは違い、カラフルな服やバッグを身につけ、どちらかと言えば軽い登山に向かうといった格好だ。そんな華やかなギャルたちが寺で手を清め、納め札を入れ、線香とロウソクをあげて読経する姿は周囲の目をひきつける。

 一方、こうしたブームを後押ししているのは、遍路道計約1400キロに88棟の休憩所・仮眠所を整備する「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」という事業だ。遍路文化に強い関心をもつ建築家で近畿大の歌一洋教授(64)が発案し、約10年前から四国地方の有志らがボランティアで進め、現在45棟まで完成した。

 小屋は各地域の風土や観光、特産などをモチーフに設計され、弥生期の竪穴式住居(香川県内)、阿波踊りの編み笠(徳島県内)などをイメージしたユニークな建物ばかり。清潔感があり、あか抜けた感じでお遍路ギャルにも人気があり、人と気軽に知り合ったり、情報交換する場としても重宝されている。前出の女性たちも「小屋で出会う人たちが互いの内情に深く立ち入らないのがいい」と語る。

普段は味わえないちょっとした緊張感

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