身内になりすましたり、形だけの結婚でパスポートを変えたりするなど、さまざまな手口で日本に不法入国していた姉妹。ある捜査関係者は、2人の行動を「中国にはまだ貧しい地域も多い。不法入国のリスクを冒してでも日本で稼ぐことにうまみを感じたのだろう」と分析する。
外国人をめぐる問題は、大きな転換点を迎えた。少子高齢化に伴う人手不足解消のため、4月1日、外国人労働者の受け入れ拡大を図る改正出入国管理法(入管法)が施行された。健全な多国籍社会の実現には、不法残留の外国人の取り締まりが不可欠。この中国人姉妹の事件では、不法入国を食い止める難しさが改めて浮き彫りとなった。