大阪府警は3月、入管難民法違反容疑で50代の中国人姉妹を逮捕した。姉妹は強制送還などの過去があり、日本に入国できないはずが、別人になりすまして密入国していた。一人は大阪・西成でカラオケ居酒屋を営み、10年以上暮らしていた。この地域は、“新中華街”構想が出ている地域。その計画に影響もあるかもしれない。
西成でカラオケ居酒屋
「日本で働きたかった」
今年3月5日、入管難民法違反(不法入国、不法在留)容疑で逮捕された中国籍の姉妹は、府警の調べにこう述べたという。
逮捕されたのは、七人きょうだいの三女でカラオケ居酒屋経営、グオ・シャオイン(56)と、五女で中国式エステ店経営、グオ・フォンユン(50)の両容疑者。
姉のシャオイン容疑者は平成19年10月、長女になりすまして関西国際空港から入国し、今年2月まで不法に在留したとされる。日本への思いは尋常ではなかったという。
府警によると、シャオイン容疑者は平成12年に何らかの理由で日本に密入国するも、間もなく発覚し、一度中国に強制送還された。
いったん、強制送還されれば再び日本に入るには難しい。そこで目を付けたのが、実の姉である長女になりすます計画だった。
18年3月に長女の名義で再び入国すると、長女になりすましたまま日本人の男性と結婚し、日本人配偶者の立場を得た。