日本も求められる決済の“おもてなし” 平昌五輪で感じた韓国「キャッシュレス社会」 (2/2ページ)

平昌五輪の開会式で、上がる花火=2月9日、韓国・平昌五輪スタジアム
平昌五輪の開会式で、上がる花火=2月9日、韓国・平昌五輪スタジアム【拡大】

 このままでは、「カード不可」と知らずに日本で飲食店に入った外国人が店の「おもてなし」をどれだけ素晴らしく感じても、会計時に現金がなくて困る、といったトラブルが間違いなく起きる。こうした少しの不便が、国のマイナスイメージにつながりかねない。

 店にとって、カード決済は会計時に手数料が数%かかるのが導入をためらう点かもしれないが、政府は2027年までに「キャッシュレス決済」を今の倍にあたる4割程度に高める目標も掲げており、近年は専用端末を導入する店舗に補助金を出す自治体も増えた。

 政府は東京五輪の2020年までに「訪日客4千万人」の達成を目指しているが、実現のためには外国人がストレスフリーに観光できる環境を少しでも整える必要がある。「キャッシュレス決済」の拡大は不可欠ではないだろうか。(桑村朋)