「カメ食べる中国人がターゲット」 増殖ミドリガメ輸出計画…レトルトカレーも (2/5ページ)

兵庫県明石市が市民から引き取るなどし、保管プールで飼育しているアカミミガメ
兵庫県明石市が市民から引き取るなどし、保管プールで飼育しているアカミミガメ【拡大】

  • 本山尚義さんが開発したアカミミガメのレトルトカレー
  • カメの保管プールを清掃する職員=兵庫県明石市大久保町
  • アカミミガメのレトルトカレーを手にする本山尚義さん=神戸市東灘区
  • 目の後方に鮮やかな赤色の帯があることが名前の由来になっているアカミミガメ=兵庫県明石市
  • 目の後方に鮮やかな赤色の帯があることが名前の由来になっているアカミミガメ=兵庫県明石市大久保町の明石クリーンセンター

 奇をてらったものではない。知人からアカミミガメの駆除を聞いたのがきっかけで、数年前から「料理にできないか」と考えていた。

 一方、子供の健全育成などに取り組むNPO法人「ぴ~す」(明石市)も平成26年に、アカミミガメの肉を活用したカレーをイベントで販売。アカミミガメの肉は「鳥のササミに似ている」などと試食した人たちに好評だった。

 「アカミミガメがいなくなることで食材がなくなり、この商品がなくなるのが一番いい」というのは、レトルトカレーを開発した本山さん。「なぜ食べる必要があるのか多くの人に考えてほしい」と訴える。

 レンコンが消えた池

 では、なぜカメを食べなければならないのか。

 日本固有種のカメとすみかや餌で競合しているため、このまま増え続けると、固有種が川や池から姿を消しかねない状況にあるというのが一つ。さらに、アカミミガメは雑食性で、水草や水生昆虫などを食べるため農作物にも影響が出る、というのも理由の一つだ。

西日本で4645匹のカメを捕獲したところ、日本固有種のイシガメはわずか10%