奇をてらったものではない。知人からアカミミガメの駆除を聞いたのがきっかけで、数年前から「料理にできないか」と考えていた。
一方、子供の健全育成などに取り組むNPO法人「ぴ~す」(明石市)も平成26年に、アカミミガメの肉を活用したカレーをイベントで販売。アカミミガメの肉は「鳥のササミに似ている」などと試食した人たちに好評だった。
「アカミミガメがいなくなることで食材がなくなり、この商品がなくなるのが一番いい」というのは、レトルトカレーを開発した本山さん。「なぜ食べる必要があるのか多くの人に考えてほしい」と訴える。
レンコンが消えた池
では、なぜカメを食べなければならないのか。
日本固有種のカメとすみかや餌で競合しているため、このまま増え続けると、固有種が川や池から姿を消しかねない状況にあるというのが一つ。さらに、アカミミガメは雑食性で、水草や水生昆虫などを食べるため農作物にも影響が出る、というのも理由の一つだ。