韓国では、中国から来た2頭のパンダが今月21日に一般公開された。雌の「愛宝(アイバオ、2歳)」と雄の「楽宝(ロバオ、3歳)」で、ソウルから南へ50キロに位置する京幾道竜仁市のテーマパーク、エバーランドで観覧できる。地元では観光客の増加に期待する声も上がっている。現地の聯合(れんごう)ニュースなどが報じた。
ジャイアントパンダは国際条約で商業目的の取引が禁じられている。このため、2頭は15年間の絶滅危惧種の共同研究プロジェクトへの貸与という形で、3月に中国から送られた。
2頭のためにつくられた新施設「パンダワールド」を訪れた来園客は「パンダを見に日本まで行ったことがあるくらい好き」と笑顔をみせた。2頭を名誉観光大使に任命した竜仁市は、今後の観光振興の目玉にしたい考えだ。
パンダの貸与は、2014年の韓中首脳会談で朴槿恵(パク・クネ)大統領と習近平国家主席が合意した。両国は経済的な結びつきも強く、韓国にとって中国は最大の貿易相手国だ。15年の輸出額は1371億ドル(約15兆2387億円)、輸入額は902億ドルだった。また、15年の訪韓中国人旅行者は598万人で、外国人旅行者全体の45%を占めた。