【Science View】 (4/5ページ)

2016.2.18 05:00

陽子は大きいエネルギーを担う2個のアップ(u)クォークと1個のダウン(d)クォーク、さらに小さいエネルギーを担うクォークと反クォーク、およびこれらの粒子を強い相互作用で結びつけるグルーオンから構成されている。陽子内部では、クォークと反クォークの対が生成・消滅している

陽子は大きいエネルギーを担う2個のアップ(u)クォークと1個のダウン(d)クォーク、さらに小さいエネルギーを担うクォークと反クォーク、およびこれらの粒子を強い相互作用で結びつけるグルーオンから構成されている。陽子内部では、クォークと反クォークの対が生成・消滅している【拡大】

  • 後藤雄二さん
  • 図は刺激強度の上昇がある値に達したとき、スイッチが入ったようにERKの核移行が起こる様子を示している。ERKの核移行には閾値(0.05ng/mlあたり)が存在し、その応答はデジタルであるといえる
  • 新土優樹さん

 ■産学官連携による課題解決へ 「理研コンソーシアム」制度スタート

 理化学研究所は、産学官連携により研究所の研究成果の利用促進を図ることを目的に、特定の分野または課題を設定し、研究情報等の交換、社会・産業ニーズや技術シーズ等の課題の共有および課題解決に向けた連携内容の検討等を行う枠組みとして「理研コンソーシアム」という制度をスタートさせた。

 2月3日に設立総会を開催した「健康脆弱化予知予防コンソーシアム」は、理研コンソーシアム第一弾である。高齢期、特に後期高齢期に要介護が急増することを踏まえ、要介護に至る手前の健康脆弱化に注目し、健康脆弱化に至る兆候を予知し予防する技術の研究開発およびイノベーションを加速させ、研究成果の利用促進を図り、関連産業の発展に資することを目的としている。2月3日に設立総会が行われたが、その時点で企業10社、自治体や財団法人など4機関、大学教員などの個人8人が会員として参加している。会員は随時募集中(詳細はhttp://www.riken.jp/outreach/consortium/health/)。

 会長の中島秀之公立はこだて未来大学学長・理事長は「健康維持は高齢者のみならず今や全国民の関心といってもよい。われわれは健康科学、生体計測技術、情報技術等を使って脆弱化の早期発見とその対策を行うことを目指しているが、これには最近注目を浴びている人工知能技術やビッグデータ解析も大いに使えると考えている。広く理研内のさまざまな研究センターや、産総研に設置された人工知能研究センター等とも連携しながら進めていきたい」と語る。

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