原子力規制委員会は27日の定例会で、九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)の運転管理体制を定めた保安規定の変更を認可した。平成25年7月から始まった再稼働に必要な一連の許認可審査は終了。原発の新規制基準に基づく審査終了は初めてとなる。現在、現場で機器や設備の性能を確認する使用前検査を実施しており、1号機は7月下旬にも再稼働する。
保安規定は、重大事故が起きた場合に必要な作業員の確保や、作業員の力量や技術を維持するための教育訓練の実施計画などを定めたもの。規制委は九電の変更申請を「確認し、認可をして差し支えないものと認められる」と判断した。
申請から審査手続きの終了まで約1年10カ月かかっており、当初予測していた「少なくとも半年」(規制委の田中俊一委員長)から大幅に遅れた。
九電の計画によると、1号機の炉心への燃料装荷までに必要な使用前検査を6月18日までに終え、約1カ月後に原子炉を起動。営業運転開始にはさらに1カ月かかる。
2号機は使用前検査を6月10日に始め、9月下旬に再稼働させ、営業運転開始は10月下旬と見込んでいる。