「ネット情報を引き写したリポートは盗作です。自分の考えを語らなければ自分の書いたものといえません」
3月20日、鹿児島大法文学部の掲示板に、学部長名の文書が貼り出された。文書はさらに、ネットからの転載を適正・最小限に抑え、転載する場合は、引用元を記載するよう求めている。
きっかけは、同学部の1人の学生が提出したリポートだった。このリポートに、ネット上の文章を大量に貼り付けられていたことが2月に発覚。学生はコピペ行為を認め、大学側はこの科目の単位を認定せず、学部の全学生に注意を促した。
福岡大2年の男子学生も「発覚していないけど、僕の周りではリポートのコピペは相次いでいますよ。何の力にもならないのに…」と嘆く。試験が迫るとコピペに頼ってリポートを仕上げる学生が多いという。
コピペは研究者や学生のネット利用増加に伴い、8~9年前から深刻化した。特にSTAP細胞問題を契機に、大学側はコピペ問題への対応を急ぐ。その一つがコピペを見つけるソフトの導入だ。