規制委、「凍土遮水壁」に懸念 政府・東電推進も「安全性、有効性は未確認」 (1/2ページ)

2014.4.17 07:54

原発の汚染水対策

原発の汚染水対策【拡大】

 東京電力福島第1原発事故の汚染水問題で、政府と東電が建設を進める「凍土遮水壁」について、原子力規制委員会が「(冷媒が漏れ出す可能性など)安全性と有効性を確認しておらず、認可していない」と慎重姿勢を示していたことが16日、分かった。有力な学会も政府に凍土壁設置反対の文書を提出していたことも判明。政府や東電は6月にも本格工事に着手、今年度中の完成を目指すが、規制委が建設に反対すれば、汚染水問題は長期化する。

 規制委は18日に開かれる検討会で、東電に凍土壁の意義を明確にして報告するよう要求する。凍土壁が大規模かつ長期的に使われた例は世界的にもなく、安全性と長期的な実用化が議論の焦点となる。

 凍土壁は、「汚染水の抜本的な抑制策」(経済産業省)として、政府が昨年9月に国費約320億円の投入を決定。政府や東電は実効性を確かめるための実験に着手した上で、今年3月、規制委に凍土壁設置の申請書を提出した。

 しかし、規制委関係者は「政府決定したことは理解しているが、規制委として凍土壁を認可したわけではない」と、安全性に不安要素があり検討が必要だと強調。規制委検討会のメンバーである東北大の阿部弘亨(ひろあき)教授も「維持費の問題もあり、凍土壁には反対の立場だ」と疑問を呈している。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!