生食を黙認する“脱法レバー” 曖昧な制度…焼き肉店から撤廃求める声も (2/4ページ)

2013.10.27 12:04

 常連客しか店内にいない場合に限り、「ちゃんと焼いて食べてください」と口頭で注意するものの、暗黙の了解で客が生で食べるのを黙認しているという。

 厚生労働省は昨年7月、「健康に害がある物が内臓の中にあることが分かった以上、規制は必要」と禁止に踏み切ったが、牛の生レバーによる食中毒症状で死亡した例はないという。

 男性店主は「長年店をやってきたが、レバーで食中毒になった人はいない。他にも食中毒の危険性がある食べ物はたくさんあるのに、なぜ生レバーだけここまで規制されるのか。国がもっと根拠を示してくれないと納得できない」と脱法レバーを提供する理由を説明する。

 きっかけはユッケ

 厚労省が生レバーを禁止したきっかけは、平成23年4月に焼き肉チェーン店が提供したユッケなどによって5人が死亡した集団食中毒事件だ。この事件を受け、厚労省は生食用牛肉の衛生基準を見直し、ユッケなどを提供する場合は、表面から1センチ以上の深さまで60度で2分以上加熱するよう義務付ける新基準を定めた。牛の生レバーはこれに合わせて検討を始め、牛の肝臓内部から重い食中毒を起こす腸管出血性大腸菌O(オー)157が見つかり、表面の殺菌では対応できないため、提供を禁止することになった。

言葉では新基準に沿って行動しているが…

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